コンプレッサーのエアーが溜まりにくい原因と対策
コンプレッサーのエアー溜まりが遅いと、作業効率が低下し、生産に影響を及ぼします。ここではエアー溜まりが遅くなる原因と、その解決策について説明します。また、故障を未然に防ぐためのメンテナンス方法についてもご紹介します。
エアーが溜まりにくい原因
コンプレッサーのエアーが溜まりにくくなる原因には、次のようなものが考えられます。
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止め弁の閉め忘れ
使用しない止め弁が開いたままだと、エアーが外部に漏れるため、圧力が上がりにくくなります。
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設備配管・継手のネジ部からのエアー漏れ
配管や継手のネジ部にエアー漏れが発生していると、空気圧が保てません。定期的な点検で漏れ箇所を確認しましょう。
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吸い込み口フィルタの目詰まり
吸い込み口フィルターが詰まっていると、空気の流入量が減り、エアー溜まりが遅くなります。
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ベルトのスリップ
ベルトが劣化してスリップすると動力がうまく伝わらず、圧縮能力が低下します。
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安全弁やドライヤの故障
安全弁やドライヤが故障していると、エアーが外部に漏れたり、エアー供給がうまくいかなくなります。
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エアーの大量使用・供給不足
使用機器が増えると、供給エアーが不足し、エアーが溜まりにくくなる場合があります。
これらの原因を一つ一つチェックし、圧力が下がっている箇所を突き止めましょう。
コンプレッサー故障の前兆と対策
コンプレッサーが故障する際には、以下のような兆候が現れることが多いです。早期に気付くことで、修理費用を抑え、故障を未然に防ぐことが可能です。
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異音の発生
異常な音がする場合は、ベアリングやピストンロッドの不具合が考えられます。聞き慣れない音がした場合はすぐに点検を依頼しましょう。
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ベルトからの異音
ベルトの劣化やプーリの摩耗が原因で、異音がすることがあります。ベルトの異常を感じたら、専門業者に点検を依頼してください。
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吐出温度の異常
スクリューコンプレッサーの吸込み温度が基準値(機種により40〜45度)を超えると、吐出温度が異常になります。
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異常振動
防振ゴムの劣化や本体の不調が原因です。異常振動が感じられる場合は、点検を行いましょう。
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圧力の上昇が遅い
エアーフィルターの詰まりや制御系の不具合が原因で、圧力上昇が遅くなることがあります。
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オイル消費が早い
オイル漏れやオイルセパレータエレメントの目詰まりにより、オイル消費が増えることがあります。
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エアー内の水の発生
コンプレッサー内に水が溜まると故障の前兆となります。定期的に水抜きを行うことが重要です。
故障を防ぐためのメンテナンス方法
故障が発生すると修理コストがかかり、作業も中断するため、日々のメンテナンスが重要です。
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こまめな掃除
ゴミ詰まりや水溜まりを防ぐために、週に1回の目視点検と、月に1回のゴミ除去を行いましょう。
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室外機の保護
カバーをつけて、外部からのゴミや雨風の侵入を防ぎます。
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使用時間の短縮
長時間稼働はコンプレッサーに負担をかけます。使用しないときは電源を切ることで稼働時間を減らし、寿命を延ばしましょう。
定期的な点検と適切なメンテナンスを行い、コンプレッサーの故障を未然に防ぎましょう。
コンプレッサーの修理・メンテナンス事例
①コンプレッサーの省エネ改善事例
こちらは、コンプレッサー点検工事です。
Vベルトが劣化していたため、Vベルトの交換と定期的なメンテナンスを行いました。メンテナンスを行ったことで、コンプレッサーも従来より効率よく稼働することができるようになり、大幅な電気代の削減にもつながっています。
当社では、省エネに直結する工事サービスを展開しておりますので、電気代の高騰にお困りの方は、お気軽に当社にご相談ください。
②スクリューコンプレッサーの点検・メンテナンス事例
当事例では、お客様より「コンプレッサーの定期点検を行ってほしい…」と依頼いただきました。
そこで、消耗部品の交換と分解・清掃・組立を行いました。その結果、単に、コンプレッサーのトラブルレス化につながったのみならず、稼働率も大幅に改善し、電気代の削減にも直結しました。コンプレッサーのメンテナンスによる省エネ化のことなら、当社にお任せください。
愛知県の工場の省エネ対策は、当社にお任せください!
今回は、コンプレッサーのエアーが溜まりにくい原因と対策についてご紹介いたしました。
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